陰は暗く描けばいいと思っている人が多い。
でも本当にそうなんだろうか?
陰の中には乱反射する光があり、一番暗いのは光と陰の交錯するところ。単に暗いベタな色だけは空間が潰れてしまうだろう。
青年マルス像の写真を見ていただきたい。
この場合、左から光が当たっているので、
左側が明るく、右側が暗くなる。
では、一番暗いのはどこ?
一番右端と思った人もいるかもしれないが、
暗いのは明るいところのすぐそばではないだろうか?
実は、一番暗いところは光が当たったところから陰に移行する部分にあることが多い。
陰の中に一旦入ってしまったら陰はそんなに暗くない。
なぜなら必ず反射があるから。
反射するものがないのは宇宙空間。
そこでは陰も空間も真っ暗だ。
陰の中は光が足りなくてよく見えないのが特徴なんだから、よく見えないように描いた方が陰らしいと思うけど…
陰の中(この場合は向かって左半分)は暗くて良く見えないので、よく見えないように描いてみた。
《結論》 ただ暗く描いても陰にはならない。
光と影の境界(稜線)とコントラストの強弱がポイント。
そこがしっかり押さえられていれば、
陰の中は曖昧にしても自然になる。
《参照 Reference》マン・レイ Man Ray ソラリゼーション solarisation
光に過敏な達人たちはこの特徴をとても効果的に使っている。 彼らは決して陰の中を単に暗くはしていない。
例えば…。
ロバート・ハインデル(Robert Heindel) (部分)
カルロス・レオン・サラザール(Carlos Leon Salazar)
チャールズ・リード (Charles Reid)
いかがだろうか。
何か閃いたかな?
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