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水彩の常識は非常識《改訂・再掲》- Common sense of watercolor? -

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何度も繰り返し掲載してきたが、まだまだ先入観や思い込みに捕らわれている方も多いように思う。

 

この先入観や思い込みは、時にとても邪魔だったりする。

 

先入観や思い込みから解き放たれ、自由にモノ・コトを見ることができたら、もっと世界は楽しく、輝いているかもしれない!

 

絵を描くことって、間違いなくその近道だと思う。




『常識とは十八歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう。』 - アインシュタイン -






透明水彩絵の具で水彩画を描く時は…

×薄い色からだんだん濃くしていく?

×明るいところは薄く塗る?

×鉛筆でしっかり下描きして一つずつ塗っていく? 
×奥は暗く、遠くは薄く?
×描きこめば前に出る?
×暗くすれば陰(影)になる?
×固有色+グレーで陰(影)を描く?

×描き込みって筆数を増やすこと?
×同系色の濃淡で立体感を出す?
×葉っぱは緑、リンゴは赤?
×時間をかければ絵が良くなる?
×丁寧にゆっくり描く?
×3色以上混ぜると濁る?
×光が来る方の背景(バック)は明るくする?

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これって、水彩画の常識? 


私は必ずしも正解とは言えないと思う…

 

というか、

ほとんど間違いと言った方がいいと思う。


『えっ!? 私は先生にこう言われたけど…。』

という方も多いだろう。

 

 

 

だけど、よく考えてみてほしい。

 

 

 


例えば、“薄い色からだんだん濃くしていく” という常識は本当に正しいのだろうか? 

 

 

 

 

 

●水彩画は、薄い色を何度も塗って濃くしていくのだろうか? 

 

“紅葉”で考えてみよう。

 

image

私は濃い色を最初に一気に塗る。

どうせ最後にを塗るのなら、

紙に一度がフレッシュだから。


透明水彩絵具の場合、

白い紙に一回塗った色が一番美しいと思う。

 

水彩画を描くということは、きれいな白い紙を汚していくことでもある。出来るだけ紙に近い状態、紙に近いところで仕上げていけば色の鮮度は保たれる。

 

 

image
赤く染まった紅葉は、一回目からかなり濃く溶いてたっぷりのせる。そして触らない。
 
 
image
最初のオレンジや赤を活かすように塗り残して暗いところ、細かいところへ進む。
 

 

 

 

 


●“奥は暗く、遠くは薄く” と思ってはいまいか?

 

既にこの時点で矛盾がある。奥”も“遠く”も同じ意味ではないか? なのに一方は“暗く”、もう一方は“薄く→明るく”となってしまう。

 

風景の “遠景=奥” は大気の層があるので“明るく、青く”なるが、静物の際、“奥”は霞んだりしない。

また、逆光の場合、“奥”の方が明るくなないか?

 

 

 


これらはほんの一例だが、“常識”は“非常識”な場合がしばしばあるということ。

 

 まずは余計な情報や先入観にとらわれず、よく観察して“自分なり”の判断(独断)で描いてみることが肝要と思う。
 
 

『“描き方”が 分からないから描けない』 と言っていてはスキルは上がらない。 『まず描いて、何が分からないのか、足りないのかを探る』 姿勢が上達の近道なのではないのかな。

 
 
数学や科学のような 絶対的正解 を求めているばかりでは前途多難だ。 絵にそんなものないのだから。 (^ ^)v

 

 

 

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