《改訂・再々再掲》
最近、風景画に人物を入れる方が急激に増えているようですので、留意点を再度アップしておきたいと思います。
風景の中に人物を入れると、ライブ感が一気に現れます。人物のいない風景ももちろんいいですが、どこを描いても全く人がいないというのも不自然ですよね。
ただ、基本的な理屈を知っていないと人物(点景)はせっかくの絵を台無しにしてしまうこともあります。
風景の中に人物を入れる時、私なりのコツがあります。
まずは、人の形について…
一番左と左から三番目が何で×かわかりますか ?
頭、首、肩と別々のものとして考えてしまうと“棒人間”のようになってしまい、生きている人間の動きが出ません。時々こういう人もいますが、ほとんどの人（特に男性）の肩は耳の下あたりから出てくる方が自然に見えます。
《水彩川柳》
水平線 点景・パースの 基準です
水平線は目の高さ。
と言われても『？？？』という方も多いと思います。
まずはここが理解できないと点景もパースもグチャグチャになってしまいますので、簡単に説明します。
まずは、下のホワイトボードの絵を見ていただき、質問に答えてください。
《質問》
このⒶⒷⒸでこの二人を一番高いところから見ているのはどれでしょう？
また、一番低いところから見ているのはどれでしょう？
あなたが見ている目の高さによって水平線の位置も変わります。
だから、あなたが立って描いているなら、向こうで歩いている人も目の位置がほぼ水平線のところに並びます。（同じ身長の場合です）
もし座って描いているのなら、歩いている人の腰のあたりに水平線があるということなので、腰の位置が一直線に並びます。
これで、人物（点景）はすんなり景色に入るはずです。
【関連記事】
“人影”フェチ 2013年4月3日の記事
“街を描く”ということ 2011年11月23日の記事
【参考資料】
※詳しくは、拙著『水彩手順トレーニング』
P98 点景人物を描くコツ でご確認ください。
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