このブログでも、「“上手い絵”と“良い絵”は必ずしも一致しない」と再三言ってきたし、「技術は後からついてくる」とも言ってきた。
【関連記事】
「技術は後から」
ポール・セザンヌ “リンゴとオレンジのある静物” 1895-1900年
私は、セザンヌの絵について 「いいなぁ」と思ったことはあるが、「上手い!」 と思ったことはない。
また、村山槐多や岸田劉生は「目が腐る」とさえ思う。 美術史的に、あるいは作品価値的に高い評価の作品であっても、嫌いなものは嫌いなんだからしょうがない。
モナリザだって、子供のころ田舎のおばあちゃんちの敷居の上に掛けてあって、幼心に「怖っ!」と思っていた。 そのせいか、ダヴィンチはすごい人と思っても決してモナリザをいいとは思わない。
ゴローさんのこのシリーズ、面白い!
日本人は美術鑑賞を神棚に上げすぎてやしないか?
こういう見方でいいと思うけどなぁ。
アートには確かに“美術のための美術”という側面(役割)があると思う。 ピカソやブラックのようなキュビスム、マチスやブラマンクのようなフォビズムが派生したことへのセザンヌの貢献は価値あることに異論はない。
一方で、私のようにマルセル・デュシャンを知ったために “作ること” “描くこと” の意味を見失い、“ふつうの絵”を再び描けるようになるまで21年かかった人間もいる。
【参考サイト】
CASIE MAG 現代アートの創始者・マルセルデュシャンのアート哲学を解説します
紆余曲折を経て今に至っているわけだが、
結局、誰かに媚びるのでもなく、誰かの真似をするのでもなく、自分が納得のいく、自分が見たい絵を追求していければ、これ以上の幸せはないと思う今日この頃。
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セザンヌもきっとそういう思いで描き続けたんだろう。
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