細部を描くことに気を取られ、画面全体の構図やバルールの意識が飛んでしまうことがある。
描いている絵と距離を置いて、客観的に見ることができれば問題はない。
しかし、一度細部の描写を始めてしまうと客観的に絵を見ることできなくなる人もいる。
そういう症状に“鳥の目”失調症と名付けてみた。(笑)
ビジネスの教訓として『鳥の目、虫の目、魚の目』という比喩が使われる。
この喩えは、ビジネスに限らず、何にでも有効だろう。
私は、絵を描く時も “鳥の目”と“虫の目”が特に重要だと思っている。
大阪ナルミヤ戎橋画廊で、昨日から開催中の『ファブリアーノ水彩画選抜展』に招待作家としてこの作品を出品中。
絵を描く者にとって、ディテイルの観察眼は必須だが、俯瞰からの客観的視点も両方持ちあわせることが大切だと思う。
“大きな関係”を意識しながら細部を描いていくことで、明暗・遠近・主従・質感…いろいろな“差異”が明確になってくる。
“描き込み”とはそういうことではないだろうか。
特に、水彩画の“描き込み”とは、決して全てに筆を入れて何度も塗り重ねることではないと思う。
描けば描くほどいろいろな差異が明解になること。
当然、何度も重ねるところと絶対に触らないところがハッキリと別れるはずだ。
全てに同じように筆跡を残すことを“描き込み”と思っていると、描けば描くほど“差異”が無くなりメリハリが無くなっていく。 しっかり“描き込み”をするためにも“鳥の目、虫の目”がとても重要な見方といえるのではないだろうか。
静物・人物・風景… 一枚の絵を描いて行く過程で、“鳥の目”・虫の目” 両方の視点・観点がフル活用されなければ、完成度のある絵にはならないと思っている。 決して筆数や時間ではないのだと思う。
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