水彩画は、描けば描くほどとても難しい表現方法だということを確信しています。
だから、私は “水彩画は簡単だ!” などと迂闊には言えません。 かつて確かに私も、『本当は簡単』 とか、『これさえマスターすれば、水彩画は難しくはない!』 と限定的に言ってきました。申し訳ありませんが、この裏側には常に “そんなに甘くないっすよ” というエクスキューズを付加しているつもりです。
(“本当は簡単” ということは「ちゃんと理解して練習すれば」という条件付きですし、”これさえマスターすれば~”ということは、「マスターしなければ難しい」 ということでもありますから、“難しい”ということが大前提なのです。)
横浜画塾とカルチャーセンターのみで配布中のプリント(冒頭部分)
ところが、教則本やネット上のサイトで信じられないような“甘い言葉”を見かけます。私も習ってみようかと思うくらい、よだれが出そうな誘い文句ですね。
《ネット上より抜粋》
■絵筆を持つのが初めての人や、自信のない人でも大丈夫。 1~2回のレッスンでパステルトーンの可愛い花の絵が出来上がります。
■とても簡単! 楽しく描いて、みるみる上達!
■このコーナーを読めば、今まで一度も水彩画を描いたことのない人でも、十分に水彩画を楽しんでいただけるような内容になっております。
■あなたも絵がうまくなる!
■いきなり絵が上手く描けるヒケツをお教えします。あなたは「そうだったの! ?」と驚くと同時に、基礎をかんたんに身につけることができるでしょう。
私は、こういうサイトや広告を見るたびに、
『んなわけないじゃん!』
と叫びたくなります。(一人の時は叫んでいるかもしれません。) もし、仮に“ホント”だったとしても、その到達点はそんなに高いレベルではありません。
それは、できたかのように思っているだけで実は絵の本当の魅力とはほど遠いものではないでしょうか。
なぜなら、絵に近道はないから。
悩んで描いて、悩んで描いて、到達したかと思ったらさらにその先の頂上が見えてくる。そして悩んで描いて、悩んで描いて… この繰り返しこそが“本当の絵の魅力”なのではないでしょうか?
本当に絵の魅力を理解し、本気で教えようとしている先生は、まず『水彩画は難しい』と言うはずです。 私は『水彩画は楽しいけど難しい』からスタートすることが最も重要と考えます。
そして、何よりも、私自身が修行の身であるわけですから、“簡単”に描いてるわけないのですよ。
今日も四苦八苦、七転八倒、七転び八起きで頑張ってまーす。
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B5(257mm×182mm) 112ページ(オールカラー) 定価;1,890円(本体1,800円)
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■出版記念 笠井一男 水彩画展 (予告)
2017年4月13日(水)~4月19日(火)
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■キャンセル待ち受付中!
定員になり次第、締め切りとなります。
ご興味のある方はおはやめに!
詳しくは、㈱トラベルプラン 03-3561-5050 担当 田中さん・大隅さん まで
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■塾生募集!(若干名)
詳しくは、こちらにご連絡ください。
TEL; 045-942-7331
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