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光と陰の表現《改訂・再掲》 - Expression of light and shadow -

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「透明水彩の場合、明るいところは塗り残す。」 

 

そこが透明水彩の難しいところでもあり、おもしろいところでもある。 ただ、間違いやすい“罠”があるので、注意が必要だ。



 

それは…

 

“光っているところは塗り残すが、塗り残したから光るというわけではない。』 ということ。

 

 

「えっ !? なに言ってんの?」 と思う方が半分以上だと思う。 

でも、間違いない。 


モノが光を受けて光っているように描けるかどうかは、塗り残すだけではダメで、その周りの色や影がちゃんと機能している(バルールが整っている)ことが必要ということ。 

 

 

言いかえれば、『光ったところは触らず、それ以外を描くことによって何も塗ってない紙の白が、あたかも発光しているかのように見せる。』 ということになる。 


 

だから、やみくもにマスキングをしたり、ガッシュでバシバシハイライトを入れても、周りができていなければおいそれと光ってはくれないということだ。 






反対に、暗くすれば陰になるんだろうか…。

一番暗いところは、光が当たったところから陰に移行する部分(CORE SHADOW)にある。 陰の中に一旦入ってしまったら陰はそんなに暗くない。 なぜなら必ず反射(REFLECTED LIGHT)があるから。 

 

アメリカのサイトにあった“陰(影)”の解説図が分かり易いの載せておく。 さすがアメリカは合理的だ。

※反射するものがないのは宇宙空間だ。そこでは陰も空間も真っ暗なはず。

 

 

$塾長の日記 

陰の中は光が足りない上に乱反射してディテイルがボンヤリ見えずらい。それが陰の中の特徴だろう。べったり暗い色で塗ってしまったら陰にはならない。

 

 

 

 

 

 

 


 

 


《結論》 

 

ただ塗り残して明るくしても光らないし、暗い色で塗りつぶしても陰(影)にはならない。 バルール(トーナルバリュー)を理解し、明暗の調整をしたうえで、光の当たった場合、陰の中の場合の特徴を意識しなければまぶしい光は現れない。 

 

 

 

 

 

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