グリザイユという手法が水彩画でも蔓延して久しい。
一見、経験の浅い人には、明暗・バルールでとらえるのに便利な方法のように思えるかもしれないが…。
本来のグリザイユは、フレスコや油彩のモノクローム(セピアなど)で簡素に描いたもののことを言っていたようだ。
要するにデッサンの絵具版と言えるかもしれない。
でもちょっと考えればわかるだろう? 鉛筆でしっかりデッサンをして明暗を作っておいて、その上に淡彩で色を置いていくとそれなりに“サマ”になるとは思うが、いつでも鉛っぽい同じような絵になるのではないかな?
それに以前も書いたように、水彩の場合、暗い色の上に明るい色を乗せると“色泣き”が生じ汚くなるリスクがある。
なので、
横浜画塾では、グリザイユ手法は基本禁止にしている。
私は、陰(影)とバックは一番遊べるところだと思っているので、たくさん色を使って楽しむべきだと思う。それをグレーやセピアをベースにしてしまうなんてもったいないでしょ!
もうひとつグリザイユが危ういのは、『これで陰(影)はOK』ということにしてしまって、陰(影)について思考停止状態になってしまうことだ。
それならばどうするか…。
ということで、ちょっと似てるけど実は全く別な方法で描いてみた。
名付けて、 カラーザイユ!(^O^)/ ※グリザイユの“グリ”はフランス語でグレーということなので、色で陰を描くという意味で“カラーザイユ”
一番最初(ファーストウォッシュ)にそれぞれのバックや影の部分を多彩な色でウォッシュしておいて、後から細部を描いていこうというやり方。
陰(影) は決してグレーではない。
固有色によって、場所によって、時間によって、照明によって、反射によって、その日の気分によってさまざまな色に変化するからオモシロイ。
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