ちょうど今、ある企業から依頼された絵の追い込み中なので、10年以上前に書いた「絵を描く仕事」についての記事を再考してみた。
基本的に見解は変わっていないので再掲しておこうと思う。
絵描き(アーティスト)とイラストレーターは絵を仕事にしているという意味では同じ職業だが、根本は全く別物だと思う。
どちらが良いとか、どちらが上とか下とかを言っているのではない。
"違う"ということを言いたいだけなのだ。
それは、線画を描いて色を塗るとイラスト、ベタベタと塗りたくるのが絵描き、といった次元の話ではなく、また"お金のため"か"美の追及のため"かといった究極の選択的話でもない。
要は"動機"が違うということ。
誤解を恐れずに言うと"頼まれて描く"のがイラスト、"頼まれないで描く"のがアーティストということかもしれない。 さらに極論すると、″ウケ″ が善し悪しの基準になるかどうかの違いでもあるのかな…。
イラストレーターは、クライアント(依頼者)があって始めて描く"動機"が生まれる。そして、クライアントのために最高の作品を描いて報酬をもらう。
商品の“説明”が目的なら、わかり易く、伝わる絵にしなければ“価値”は生じないだろう。
そういう意味で、私が今描いている絵は“イラスト”ということになる。
その点、アーティストの"動機"は自分の中にしかなく、最終的な善し悪しの判断も自分の中にしかないし、そうあるべきだと思う。
もちろんどちらであっても"ウケ"は気になるし、次の"動機"の契機も"ウケ"がよかったか悪かったかによって左右されることも同じではある。
ただ、決定的に違うのは、"ウケ" が絵の価値を決定づける一番の判断基準かどうかということだと思う。
改めて言っておくが、どちらがいいとか悪いとか、上とか下とかではなく、だ。
ということで、現在、私が締め切りに追われ四苦八苦、七転八倒している絵は“イラスト”に間違いはない。
※残念ながら、守秘義務の関係でお見せできません。
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