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イヤミな塾長 21 《10年早い》 - Sarcasm of JUKUCHO 21

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入塾したばかりのある塾生との会話

 

 

 

塾長 『モチーフは描きたいところを切り取ってもいいですし、いらないものは描かなくていいですし、画面の中でモノの位置を変えてもいいです。』

 

 

塾生 『え?全部描かなくていいんですか?』

 

塾長 『はい、省略、移動、全然かまいませんよ~。』

 

塾生 『そうなんですかぁ…。 以前教わっていた所でいらないモチーフを省いたら、先生に「10年早い」と言われました。』

 

 

 出典 natalie.mu

 

 

 

『10年早いよ。』
私はかねてからこのフレーズを言う人を信じないことにしている。 

 

 

10年後に全部描けるようになってから、省略・簡略化や絵作りを勉強するの?

その時、あなたはいったい何歳?

 

 

すべて同時にチャレンジして身に着けていくんじゃないのかなぁ。

 

 

 

 

 

 

大事なのは、

どれだけ時間を費やしたか どういう時間を過ごしたか ということ。 

 

 

 

 

 

 

でも、日本では、『10年早いよ。』 がすべての基本になって組織重視で動いているように思う。 “個人”より“組織”を優先する社会では、“序列(ヒエラルキー)”がベースにあるととてもまとめやすいし、集団としての力を発揮するのだろう。軍隊や自衛隊もそう、スポーツの団体競技も。 

 

その点、“絵”は個人の表現であって、しかも、表現の手段も勉強方法も発表の仕方もすべてその個人に委ねられている。

 

 

私は、“石の上にも三年”とか“桃栗三年、柿八年”的な “積み上げ”式の美意識、“下積み”を美化するような価値観はどうも受け入れがたい。 

早くそこから脱出できるように行く先を指し示し導くことを“指導”というのだと思っている。 

 

そして、闇雲に時間を費やすのでなく、内容の濃い時間を過ごせば“飛び級”できる自由さが必要なんだと思う。 

 

 

行ける人は10年早かろうが、遠慮なく一気に行けばいい! 

 

 

こういうことを言うと日本では嫌われるのは重々承知している。

そして、必ず出てくる反論は「精神性を養う意味」という屁理屈。 

 

 

ヒエラルキーや従事年数が精神を鍛え人間性を高めるのではなく、本人の生来の資質(や性格)と指導者(理念)とのコラボレーションで生まれるということなのではないだろうか?  

 

これは、たいへん厳しい見方ではある。 でも現実だからしょうがない。

 

 

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努力・・・?

絵の努力賞? 

“苦労”なんかいらない。

 

 

 

 

 

 

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