“雰囲気を描く”ことを、とても難しいことのように言う方が多い。
私が思うに、日本人(中国人も?)にとって“気”という言葉の持つ意味があまりに広くて深くてあいまいなことに起因しているのではないかと思う。
実はもっと簡単に考えていいのではないのかなぁ。
英語で“雰囲気”のことを“Atmosphere”(アトモスフィア)と言う。 “雰囲気”という意味とただの“空気”という意味が同居している。
誤解を恐れずに言えば、“雰囲気”とは“空気”のことと言っていいと思う。しかし、空気は見えないものなので、ここでまた疑問が膨らんでしまう。
見えないものをどう描くの???
私は、こう思う。
空気を見えるように描けばいいのではないか、と。
“空気の可視化”を実際にやっている分野があることだし、絵なんだから見えるように描けばいいだけの話。
もちろん、自然の中にも“空気の可視化”現象がある。
霧、靄(もや)、煙、湯気・・・。
たなびく空気を“目に見えるモノ”として見せてくれるこれらの現象が現れた時、人は“雰囲気がある”と言ったりする。
別な見方をすると、“空気が見えるようになる”ということは、対象のモノが見えなくなるということでもある。
もう一つ…。
"雰"の訓読みはお分かりだろうか?
調べてみると、
なんと"きり"だそうだ!
霧と同じ!!! やっぱりね…。
もう、お分かりだろう。
空気が見える事によって対象が見えなくなることが、雰囲気を醸し出すと言ってもいいということだ。
そして、“空気の可視化”に最も適した絵具が透明水彩絵具だと、私は思っている。
皆さんもぜひ"空気の可視化"に挑戦してみてほしい!
この時、明石海峡の空気は澄み渡り、靄など一切出ていなかった。(笑)
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