広尾アートアカデミー - Workshop for HAA -
久しぶりに、広尾アートアカデミーでワークショップを行った。 午前の部は、“空気の可視化” をテーマに、明石海峡大橋をバックに孫文記念館を、午後の部は、“一点集中”をテーマに、午後の斜光にフォーカスしてイタリア・パルマのガルバルディ通りを描いた。 1. 空気の可視化...
View Article空気の可視化について - On visualization of air -
“雰囲気を描く”ことを、とても難しいことのように言う方が多い。 私が思うに、日本人(中国人も?)にとって“気”という言葉の持つ意味があまりに広くて深くてあいまいなことに起因しているのではないかと思う。 実はもっと簡単に考えていいのではないのかなぁ。 英語で“雰囲気”のことを“Atmosphere”(アトモスフィア)と言う。 “雰囲気”という意味とただの“空気”という意味が同居している。...
View Article単純化と抽象度 - Develop abstraction-level by simplif -
“抽象”という言葉を聞いただけで拒否反応を起こす人も多いのではないか。 何か理解不能な難しいことという先入観があるのだろう。※それは、“抽象度を上げる” ことを “難解なもの” として地位の保全をしようとする “似非知識人” がいるせいなのかもしれない。 でも、私は全く逆で、“抽象”というのは物事を寛容に受け入れ易くすることではないかと思っている。 私はこのブログでも...
View Articleデモンストレーションデー - Demonstration Day -
毎週水曜日(午後)は、 横浜画塾のデモンストレーション・デー。 今年5月に行ったクロアチア・ドブロブニクのメインストリートを描いてみた。 資料写真は現地で撮ったものを使うことにする。 Google ストリートビューではこんな感じ。 ファーストウォッシュは、空と屋根と壁(建物の明るいところ) 山で屋根を塗り残し、地面にグラーデションを入れた。...
View Articleイヤミな塾長 24 《描く人 vs 観る人》 - Sarcasm of JUKUCHO 24
あなたの中の微妙な“ズレ”について 生徒A 『思い切りよくきれいな色をドンと入れて描いている絵が好きなんです。』 塾長 『いいですよね。 じゃ、それを目指すんですね?』 生徒A 『え? 私じゃないですよ~。そういう絵が好きだって話。』 塾長 『そういう絵が好きなのに、違う絵を描くんですか?』 生徒A 『だって、私にはああいう絵は描けませんから…』 塾長 『え?...
View Articleラテン系発想《改訂・再掲》 - Latin-ish Watercolor -
ラテン系の人たちは、楽しむことにかけては天才的。 その代わりに面倒なことは嫌いなようだ。反対に日本人は、コツコツまじめに取り組む半面、 面倒なことを避けて楽しむことは苦手なようだ。 私の持論だが、透明水彩画はラテン系の人たちに向いていると思っている。 水彩画は、何ヶ月もかけて描くような絵ではない。 あまり重ねると透明感がなくなってドロドロ汚くなってくる。...
View Article難しいから楽しい!- The portraits are difficult but fun -
横浜画塾では、3ヶ月に一回のペースでモデルさんを呼んで、全員に人物画を描いてもらっている。※木曜日の総合コースは例外的に月に1回やっている。 月曜(2コマ)、火曜(2コマ)、水曜(1コマ)、土曜(1コマ)+木曜日の総合コースの全てで月一やるのはなかなか難しい。 理想を言えば全クラス1ヶ月に1回位はやってほしいと思うが、生徒さんの費用負担の面や私の手間の煩雑さなどを考えると3ヶ月に一度がやっとだ。...
View Articleえっ!? 水彩画は簡単?《改訂・再掲》 - Is watercolor easy? -
水彩画は、描けば描くほどとても難しい表現方法だということを確信する。 だから、私は “水彩画は簡単だ!” などと迂闊には言わない。 ※逆説的に敢えて“簡単だよ~。”ということはしばしばあるが…。(笑)かつて確かに私も、『本当は簡単』 とか、『これさえマスターすれば、水彩画は難しくはない!』 と限定的に言ってきた。申し訳ないが、この裏側には常に “そんなに甘くないっすよ”...
View Articleブルース・ウエーバーっぽいの… - Tribute for Bruce Weber -
私はブルース・ウェーバーの写真が好きだ。 彼は、私の好きなアーティストをとても素敵に撮っている。 例えば、アンドリュー・ワイエスとか、マット・ディロンとか。アンドリュー・ワイエス by ブルース・ウェーバー チェット・ベイカーのドキュメンタリー映画 “Let's Get Lost" も撮っている! 映画 Let's Get Lost Chet Baker by ブルース・ウェーバー...
View Articleデモンストレーションデー - Demonstration Day -
む毎週水曜日(午後)は、 横浜画塾のデモンストレーション・デー。 一昨年訪れたイタリア・シチリア、チェファルーのドゥオモ広場の一角の影が面白かったので描いてみた。 ※資料写真は現地で撮ったものを使うことにする。 Google ストリートビューではこんな感じ。 チェファルーのドゥオモ広場。右を向くとドゥオーモ・デイ・チェファル、左を向くと広場とカフェ。 鉛筆下描きは最小限度。...
View Articleポルトガルの次は… - Next plan after Portugal -
ユーロ圏でも バルト三国 (リトアニア/ラトビア/エストニア) の人気が高まっているらしい。 来月にはポルトガルスケッチツアーが控えているタイミングで勇み足も甚だしいが、人気急上昇の地は早めに計画を進めないとホテルも航空券も条件が悪くなるということも鑑みると、もう準備を始めないといけない。...
View Article影の形《改訂・再掲》 - Shape of the shadow -
影の形を侮るなかれ! 影(影法師)には必ずその影を作る本体がある。 当然だが、その形があってはじめて影ができるのだから、影はなんとなく暗いのではない。 その形や光の方向を意識して影を描くことで光や空間の表現が飛躍的に現実味を増すだろう。 例えば、影法師の効果が有効なのはこんな時。 とりわけ、逆光は影が面白い! 2回目の個展で出展した作品。 なつかしい…。...
View Article影の色《改訂・再掲》 - Color of the shade? -
昨日は影の ”形” について書いたので、今日は影(陰)の “色”について書いてみよう。「白の影はグレーじゃない!」と訴え続けてきたせいか、当塾でペインズグレイやインディゴを“影(陰)色”として使う人を見かけなくなった。 影(陰)やバックは、さまざまに変化するところ、変化させることができるところなのだから、ここで遊ばない手はないよね。...
View Article観光土産の絵って... - Sightseeing shop painting... -
世界中の観光地では、どこに行っても必ずと言っていいほどその地の風景画や民族衣装を着た人物画などを売っている土産物店が軒を連ねる。 レベルはマチマチで、技法(画材)もさまざま。しかし、残念ながら、未だかつてその手の絵を「いいな!」と思った記憶がない。 その理由はなんとなく察しはついているものの、深く考えたこともなく言葉にしたこともなかった。 なので、この機会に少し考えてみようと思う。...
View Articleデモンストレーションデー 《Havana》- Demonstration Day -
毎週水曜日(午後)は、 横浜画塾のデモンストレーション・デー。 3年前に訪れたキューバ・ハバナの中心街にある公園の光景を描いてみた。周辺には50年代アメリカのクラシックカーが走り回り排気ガスの懐かしいにおいが漂っていた。 ※資料写真は現地で撮ったものを使うことにする。 Google ストリートビューではこんな感じ。...
View Article未完の美っていいな《改訂・再掲》 - Love for imperfect beauty -
水彩画は、“描けば描くほどよくなる。” と思っていまいか? 私はそうは思わない。 日本には未完の美という考え方がある。 ■わが母校創設者 岡倉天心「茶の本」出だしの1段落目 (Tenshin Okakura "The book of tea ceremony")It is essentially a worship of the Imperfect, as it is a tender...
View Article東急BEワークショップ -Work shop for Tokyu BE-
今日は自由が丘の東急セミナーBEで、定例ワークショップを行った。 ウォッシュと塗り残しを使って“大グラデーション”の効果をベースにトスカーナの鳥瞰風景を描いてみよう。 空気遠近+一点集中によって広大な空間にポツンと建つアグリツーリズモに焦点を当ててみる。 Google ストリートビューだとこの辺り。左に行くと塔の街(城塞)がある。...
View Article日本、ガラパゴス水彩《大改訂・再掲》
日本の水彩画に対する固定観念は、未だにかなり偏向しているように思う。 その要因であり、日本の水彩画の偏向を決定付けたと思われる大きな理由が二つあるように思っている。 ○ 『水彩画は線画に淡彩』という固定観念の洗脳。 ○ 『水で溶かせば水彩』というカテゴリーの拡大解釈。 これによって日本の水彩画は世界から50年遅れをとったと言っても過言ではない。 いったい、いつから日本の水彩は...
View Article水彩画の極意 《改訂・再掲》 - Secret of watercolor -
当塾で、この“考え方”の浸透でとても理解が進んだようなで、確認の意味も込めてもう一度思い出してもらうためにアップしておこう。 私なりの独断で透明水彩画の技術的重点ポイントを5つに絞ってまとめてみた。 もちろん、これら技法以前に、水彩画に対しての情熱と明解な完成イメージ(ゴール)を持つことが大前提であることは言うまでもない。 1.プロセス 透明水彩画の場合、手順は重要だ。...
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