トーナリストからカラリストへ? - from Tonalist to Colorist ? -
以前、海外の水彩雑誌から取材を受けた時、「あなたは自身を“ トーナリスト” だと思いますか? “カラリスト” だと思いますか?」 と聞かれたことがある。 その時は、迷いもなく「私は、トーナリストです。」 と答えた。 【参考サイト】トーナリズム しかし最近 「自分は本当にトーナリストなのか?」 と思うことがしばしばある。...
View Article“~であるべき” と “~したい”《改訂》 - ”Have to” or ”Want to” -
過去何度も書いてきたが、“努力”に対する私の考えを裏付ける内容の発言を 認知科学者(機能脳科学、計算言語学、認知心理学、分析哲学)の苫米地英人さんがしているので紹介しようと思う。 まずは、以前の私の記述からの引用 ++++++++++++++++++ 私は“努力”という言葉が嫌いです。『万事、好きならとことんやるし伸びる、嫌いならいくらやっても身につかない。それしかない。』...
View Articleスケッチデー《鴨池公園》 - Sketch Day -
毎月第一木曜日は総合コースのスケッチデー。木曜日には珍しく、梅雨の合間の気持ちのいい快晴となった。 横浜画塾のある都筑区は、もともと山林地域を開発したニュータウンで、計画的に山林地域を公園などの形で残し、それを緑道でつないで自然豊かな住宅地域を作っている。 今日のスケッチは鴨池公園。 横浜画塾からは自転車で10分弱、自宅からも同じくらいなので、天気のいい日はアパッチとの散歩コースでもある。...
View Articleネガとポジ《改訂・再掲》-Positive Negative-Painting -
絵を描く時に、ネガとポジを意識して描いているだろうか? ルビンの壺 私は、透明水彩絵具で絵を描く時は、このネガとポジを使い分けることがとても重要だと思っている。 輪郭線を描いて“中身”を塗っていくだけ(ポジティブ・ペインティング)だと絵が単調になってしまいがち。...
View Article吉田博展、月曜日までかぁ…
大正時代の画家・版画家、吉田博の展覧会が熱海のMOA美術館で6日(月)まで開催中。 没後70年 吉田博木版画展 自然への憧憬2020.05.22|金| - 2020.07.06|月| ダイアナ妃が所蔵していたという“光る海” I heard that Princess Diana purchased this work in her lifetime....
View Articleデモ、再挑戦《雨》- Retry of the demonstration -
水曜日のデモンストレーションコースで失敗したテーマに再挑戦。(苦笑) デモンストレーションは、色もウォッシュ効果もNG、バルールも整理できず大失敗だったので生徒さんにはリベンジすると約束していた。やっとお見せできてホッとしている。 完成作品 私の撮ったこの写真を下に描いてみた。実際には雨は止んでいた。 《プロセス》 鉛筆下描きは、構図、パース、点景の確認。...
View Article質感は反射率しだい - Texture depends on reflectance -
『質感は反射率で90%決まる』 「質感がうまく出せない」という方がいる。私は「質感は反射率」と答えている。 異論もあるかとは思うが、私はあえて“反射率”で質感は表わせると断言する。 金属器は磨くと鏡のよう。周りがいいろいろ映っていいる。ガラスは映りこみと後ろのもの(透明感)が両方見える。 海や湖の水面もゆがんだ鏡と考えれば、空が映っているわけだから、ベースにはグラデーションがあるはずだ。...
View Articleダブルデモンストレーション デー1- W Demonstration Day 1 -
第2・第4水曜日は、デモンストレーション2連発。 午前の部は水面の “うねり” と “映り込み” をテーマに、ベネチアで撮った写真を下に描いてみた。 完成作品。 Google ストリートビューで見るとこんなところ。 私が撮った元の写真はこれ。 《プロセス》 ゴンドラの形は縦に長くならないように注意。 ウェットインウェットで波のうねりを入れておく。...
View Articleダブルデモンストレーション デー2- W Demonstration Day2 -
第2・第4水曜日は、デモンストレーション2連発。 午後の部は“光と陰”、 “フォーカルポイントと描かない演出” をテーマに、ベネチアで撮った写真を下に描いてみた。 完成作品。 私が撮った元となる写真。 鉛筆下描きは最小限度。 白の塗り残しを際立たせるようにそれ以外の色を流し込む。 細部・暗部を入れて完成。"Summertime in Venice (旅情) Ⅱ"...
View Article光と陰の表現《改訂・再掲》 - Expression of light and shadow -
「透明水彩の場合、光っているところは塗り残す。」 そこが透明水彩の難しいところでもあり、おもしろいところでもある。 ただ、間違いやすい“罠”があるので、注意が必要だ。 それは、 “光っているところは塗り残すが、塗り残したから光るというわけではない。』 ということ。 「えっ !? なに言ってんの?」 と思う方が半分以上だと思う。 でも、間違いない。...
View Article今まさにアナーキー - Just Anarchy in Japan -
若い頃、“アナーキー” という言葉がなんとなくカッコよく思えた時期もあった。 60~70年代の学生紛争の余韻もあっただろうし、パンクロックブームなどの影響もあっただろう。 若者が、自分自身を見つめ、悩み、頭を使い、生き生きと行動していた時代…。 アナーキー = 無政府状態、無秩序、混乱、乱脈… そして、自由。...
View Article「悪達者」症候群 《改訂・再掲》 - Skill lacking taste -
“悪達者(わるだっしゃ)”という言葉がある。悪達者(わるだっしゃ)の意味 - goo国語辞書悪達者(わるだっしゃ)とは。意味や解説、類語。[名・形動]芸能など、巧みではあるが実質・内容が伴わないこと。また、その人や、そのさま。「悪達者な子役」 - goo国語辞書は30万2千件語以上を収録。政治・経済・医学・ITなど、最新用語の追加も定期的に行っています。dictionary.goo.ne.jp...
View Articleアールブリュットについて - Concerning ART BRUT -
アールブリュット とか、アウトサイダーアートにカテゴライズされる作家には、いつも強烈な衝撃と敗北感を味わっている。 アール・ブリュットとは - コトバンクブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - アール・ブリュットの用語解説 - 生の芸術の意。第2次大戦後,J.デュビュッフェは,幼児,精神病患者,囚人あるいは完全な素人などの人々が純粋に自己の楽しみで制作した作品を収集し,こう呼んだ。...
View Articleデモンストレーションデー《夜のカフェ》 - Demo Day《Night Cafe》-
毎週水曜日の午後は、デモンストレーションデー。 宵の明かりに照らされたカフェ。スペイン・ジローナのカタルーニャ広場の写真を下に、バルールを意識して描いてみよう。 70% Complete Google ストリートビューではこんな感じ。 私が撮った写真。これを下にアレンジして描いてみる。 《プロセス》 真ん中の人だかりとアーチに焦点を定める。...
View Article円の中心はどこ? 《改訂・再掲》- Center of the circle? -
いまだによく間違える楕円についてのあれこれ。暇つぶしにもなるので再度アップしておこうと思う。特に男性からの質問が多いマター。わかりやすくまとめてみた。 これについて「数学的証明をせよ!」 とか「なぜ、楕円の上と下が同じなのか説明しろ!」 と言われても私は超文化系なので、ご容赦願いたい。 (苦笑) この考え方で描いてみて、ご自分のやり方とどっちが自然か見比べてみてほしい。...
View Article10月から渋谷で - From October in Shibuya -
東急セミナーBEが今年9月末で閉校となる。すべての運営から撤退するので “東急セミナーBE”というカルチャースクールがこの世から消えることになる。長い間カルチャー業界をけん引してきた同校だけに衝撃は大きい。...
View Article神様の邪魔をしないで!《改訂・再掲》- Don't disturb God's work! -
透明水彩画の魅力は色々あるが、水と絵の具が紙の上で動いて自分の力(腕前)以上の効果を生み出してくれる点は特筆すべき特徴だと思う。 以前も書いたが、ある面積を塗るにあたり、塗り終わったら絵の具が無くなっているようでは少な過ぎるのだ。(下記【関連記事】参照) “水と絵の具に仕事をしてもらう”ということは、絵の具が描き手の意思とはシンクロしない(思い通りにならない)ということでもある。...
View Article"神の技"と"自分の技"《改訂・再掲》-"God's skill"&"Own skill-
昨日の記事に関連してもう少し…。 塾長 『水の力を活かして(借りて)描くのが水彩画の面白いところです。』 塾生 『水をうまく調教できないから自分の手(筆)だけで描こうとしてしまう…』 塾長 『それって馬を調教できないから自分が走る、ゴルフクラブが使いこなせないから手で投げる…のと同じじゃないの?』 ※ちょっと意地悪とは思ったが…。 (*´з`)...
View Articleロケハン 39《カランバカ》-Location Hunting 39《Kalambaka》
すコロナ禍に立ち往生する世界。世界中を自由に駆け巡り、美しい景色を堪能し絵に残すことはもうできないのだろうか。 まだまだ行きたいところはたくさんあるし、まだまだ知らない絶景がいくらでもあるだろう…。 そんな思いでSNSをザッピングしていたら、とんでもない風景に釘付けになった。 それが、これ。 さっそく調べてみたら、ギリシャ北西部のカランバカにあるメテオラ というところらしい。 メテオラ -...
View ArticleWデモンストレーション デー 1 - W demonstration Day 1-
第2・第4水曜日は、午前・午後ともデモンストレーション の講座。 午前の部は、“フォーカルポイント”と“省略”をテーマに、私が撮ったチェコ・チェスキークルムロフの写真を下に描いてみよう。 完成作品 《プロセス》 鉛筆下描きはフォーカルポイント中心。ファーストウォッシュでベースとなる下地の色をしっかり入れておく。 路地に焦点を合わせつつ暗部・細部を入れて完成。“Back alley in...
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