木を見て森を見ず(改訂・再掲) -Can't see the wood...-
水彩画を描くにあたっての立ち向かい方、心構えについて日本と海外の違いを、私なりの偏見も込めて書いてみたいと思う。 特に、省略・単純化(≒抽象度)について考えてみると、 日本人は、 『それは、ちゃんと描けるようになってからの話。 まだまだそのレベルではない。』 というようなことを、教える側も、学ぶ側も信じ切っているように思えてならない。...
View Articleデッサンの劣等感 《改訂・再掲》-Inferiority complex of Dessin-
この記事は2016年4月2日掲載の記事の改訂・再掲です。 木炭デッサン トータル3時間 2014年3月2日 今回は、デッサンについて書いてみようと思う。 時々、『絵をやるなら、先ずデッサン!』...
View Article神様の邪魔をしないで!《改訂・再掲》- Don't disturb God's work! -
透明水彩画の魅力は色々あるが、水と絵の具が紙の上で動いて自分の力(腕前)以上の効果を生み出してくれる点は特筆すべき特徴だと思う。 以前も書いたが、ある面積を塗るにあたり、塗り終わったら絵の具が無くなっているようでは少な過ぎるのだ。(下記【関連記事】参照) “水と絵の具に仕事をしてもらう”ということは、絵の具が描き手の意思とはシンクロしない(思い通りにならない)ということでもある。...
View Articleデモンストレーションデー《雨の東京駅》- Demonstration Day -
毎週水曜日は、横浜画塾のデモンストレーションデー。 雨にむせぶ薄暮の東京駅を描いてみよう。 Google Street View 丸の内南口、KITTE前から東京駅を臨む。 私が撮った朝の東京駅の写真。丸善丸ノ内本店での個展会場に行く前に、oazo の反対側に行って撮った。 窓には明かりがちらほらと灯り、人々は足早に行き交う。“空気の可視化”によって東京駅は豪雨に紛れる。...
View Article広尾AAでワークショップ ② -Workshop at Hiroo Art Academy ②-
広尾アートアカデミーの1日講座、午後の部は雨の東京駅を描いてみよう。水溜まりに映る駅舎の屋根と行き交う人々、一期一会。 私の撮った下(もと)の写真。小雨だったが、もっと降らせて建物の一部が霞むくらいがいいかもしれない。 《プロセス》 フォーカルポイント中心の鉛筆下描き。 ファーストウォッシュ後、メインから進める。 暗部・細部を描いて完成。“一期一会 Once in a...
View Article冬の影狩り《改定・再掲》-Winter shadow watching-
冬は花も椿以外はあまり見かけなくなり(ボケの花は咲いてたな…)、紅葉もすでに散って一見寂しいようだが、陽が低いので影が楽しい。 長い影が作る “名作” を探して歩くだけで寒さも忘れる! 先日の晴れた朝、そんな視線でアパッチと1時間以上歩き回った。 アパッチもシマ犬になる。少し残った葉の影が別の木に落ち、テキスタイル柄がなかなかオシャレだ。...
View Article正しい構図!? 《改訂・再掲》- Correct Composition? -
構図について、どうしても伝えたいのに,なかなか伝わらないもどかしさ…。 「 構図に正解はない」とたびたび書いてきた。 “正しい構図”があると思ってしまうと、自分の描きたい対象をその構図に無理やり押し込めて描くことになり、“自分らしさ”が薄まってしまう気がする。 絵は、自らの“企み”や“企て”を実現するところに醍醐味があると思う。...
View Articleバックの明暗について《改訂・再掲》 - Value of Back ground -
あなたは、背景を描く時、光の当たる方を明るくする? 暗くする? 例えば、同じモチーフで背景(バック)を変えて観てみよう。すぐ後ろに壁やカーテンなど、光を反射する“モノ”がある場合は、光源の方が明るくなる。 でも、すぐ後ろに何もない場合は、光源の方が明るいわけではない。(※テーブルは光源に近い方が明るいが。)場合によっては光が当たっている方の背景が暗く見えたりする。塾長の一言...
View Article2連発デモンストレーションデー《水面・木洩れ日》 - Twice Demo Day -
10月から新しく始まった水曜日午前のデモンストレーション(第2・第4)+静物(第1・第3) コースの授業はおかげさまで満席になっている。 午後は、従来からのデモンストレーションコースなので、第2週・第4週は午前・午後各一点デモンストレーションをすることになるこちらも満席。 今日の午前は水面の表現について、コツを説明し、デモを見てもらいながら実技指導を行った。...
View Article一年を振り返って《上半期》-Memory of 2019《First half》-
2019年もあとわずか。1年を振り返って、来年への指針を探ってみようと思う。歳を重ねるごとに年々時間がスピードアップする。この1年間もあっという間だった。何があったか備忘録を兼ねて記しておこう。 《上半期》 1月 ■関西三都市・町田NHKカルチャーワークショップ ■東急BE自由が丘校ワークショップ 2月...
View Article一年を振り返って《下半期》-Memory of 2019《Second half》-
2019年もあとわずか。1年を振り返って、来年への指針を探ってみようと思う。 《下半期》 7月 ■バルト諸国スケッチツアー ラトビア、エストニアを訪問 ラトビア ・リーガは、ドイツ建築様式が残る不思議な街並み。 エストニア のキフヌ島では日帰りながら記憶に残る経験をした。 エストニア の首都・タリンでのデモンストレーション 。 【関連記事】明日から、バルトスケッチ...
View Article伸びしろの話《恒例》- The potential for growth -
毎年続けてこの時期に同じ内容をアップしている。 もう、これは私的には一年の禊(みそぎ)と来年への意気込みを再確認する意味で、年末恒例にしようと思う。『何年やっても才能ないから』とか、『若い時にしっかりやっていれば』とか、『いまさらやっても』といった“悲観論(弱音)”をよく聞く。 一体、限界や可能性は何によって決まるのだろうか?...
View Article今年のゴール設定 - This year's goal setting -
明けましておめでとうございます㊗️🍷㊗️🍷㊗️ 昨年の目標は、“抽象度” を上げることだった。それは、なんとなく少しずつ実現しつつあるとは思う。 今年の目標は、完成度を上げることかな。 完成度といっても、細かく描くとか、写真のように描くとか、時間をかけて描くとか、そんなレベルの話ではない。 作品としての完成度は、“感性”度 (ダジャレ?)対象をどれだけ “私” に引き寄せて消化 (昇華)...
View Article描き初め - Beginning of painting -
画塾は6日(月)からなので、大掃除の続きをざっくりやりながらのんびり描き初め。どうせなら大きいのにしようと思い立ち、横102cm × 縦51cm...
View Article描き初め 2日目 - Beginning of painting 2 -
昨日の続き。 ファーストウォッシュが慎重すぎて、色が弱~い!雨だから色はなくてもいいが、濃度・コントラストをどこで強めるか…。 ブログ用にアトリエで自撮り。イーゼルにマスキングテープでスマホを張り付けて、タイマーで撮ってみた。(苦笑) この後、暗部・細部を入れていく。全体的に淡い絵になっているので微妙なバルール調整が必要になってきた。新年早々神経質な絵を描いているなぁ…。...
View Article描き初め 完成 - Beginning of painting Finshed -
明日から画塾が始まるので、なんとか今日仕上げておこう。 昨日までの工程で、湿度の高いじっとりした空気を意識したせいか、かなり淡い絵になりそうだから、微妙なバルール調整と空気の可視化のバランスを吟味しながら進めてみた。 ここまでくれば、後は細部の詰めと暗部(あまり暗くはできないが)の締め具合が重要になってきた。 ”Opera in the rain” 51cm × 102cm...
View Article“ミイラの発掘”画法《改訂・再掲》- Excavation of a mummy -
水の力を生かして描く透明水彩画の人気が高まってインターナショナルな新しい水彩画が定着してきているのを実感している今日この頃。 昨年末にA・カスタネット氏が来日したこともその表れだと思う。 その昔、 “水彩画”というと鉛筆やペンでしっかりスケッチして薄い絵具を重ねてアッサリ仕上げる“淡彩画”をイメージしたものだった。 昨今は、...
View Article技術は後から《改訂・再掲》 - Techniques are later -
とても大切なことだと思っているので、再掲しておく。 横浜画塾では、ここを理解していただくことをスタート地点にしたいと思っている。より深く楽しい水彩画の世界を満喫するために。 構図 ・ 形 ・ 色 ・ 質 ・ 陰影 ・ 遠近 ・ 技法 ・ 道具 … 絵を描くにあたって大切なことはこのほかにも山ほどある。...
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