グルーヴ感、重視!《改訂・再掲》- Importance of Groove feeling -
以前、ある水彩画家の方が私の絵を見て、『スピード感のある風景なんだよな。』と言ってくれた。 これは、今まで“筆さばき”とか“スピード”とか“早描き”とかいろいろな言い方で言ってきたことにも通じる、私にとって大変重要な要素だと感じた。 “ライブ感”と言ってもいいかもしれない。 私は、“絵はがきのよう”とか“写真のみたい”と言われると「ムムムッ?」と思う。 ディテイルの巧みさや説明的表現より...
View Articleデモンストレーションデー《ビーチ》- Demonstration Day《Beach》 -
横浜画塾、毎週水曜日の午後はデモンストレーションデー。 今日は、ドブロヴニクに行く途中のバスの中から見えたクレックのビーチをモチーフに、旅行気分で開放感のある“リゾー感”あふれる絵を描いてみよう。 Google ストリートビューで見るとこんな所。 私がバスから撮った写真。 《Step by Step》 鉛筆下描きは最小限度。 ファーストウォッシュは空と海。...
View Articleペインズグレイについて《改訂・再掲》- About Payne's grey -
私は、ペインズグレイを影の色としては絶対に使わない。 ペインズグレーを毛嫌いしているわけではない。ペインズグレー自体はとてもきれいで品のある色だと思う。 陰(影)はそんなに単純な色ではないということ。 同様に木々の緑を何でもかんでも“サップグリーン”や“オリーブグリーン”をベースに決めつけることも同じ。...
View Article4月の個展準備 - Preparing solo Exhibition on Apr. -
まだまだと思っていたら、もう2月の中旬…。 描き貯めた作品(主に51cm×36cm) は150点くらいはあるものの、出せる絵となると心許ない。 以前も書いたが、「まぁまぁ出してもいいかな…」というのが10点に1点あればいい方だから、イチローの生涯打率3割2分2厘というのはとんでもないことだと思う。 今回は大きめの作品がまだ描けていないので、そろそろ本腰入れて描き初めないと。...
View Articleスプレーの効果《改訂・再掲》 - Effect of spray work -
以前、『絵も “ボーッと” したところが必要だ』と書いた。 では、どういう方法で “ボーッと” させるのか…。 本題の前に、基本的な知識として、 ●紙が濡れていれば絵の具が動き筆跡が消える。(曖昧・ボケボケ)●紙が乾いていれば絵の具は動けず筆跡が残る。(明快・クッキリ) これを利用して筆跡を際立たせたり無くしたり…。 紙が濡れている状態というと、...
View Articleネガとポジ《改訂・再掲》-Positive Negative-Painting -
水彩画を描く時に、ネガとポジを意識して描いているかな? ルビンの壺 私は、透明水彩絵具で絵を描く時は、このネガとポジを使い分けることがとても重要だと思っている。 輪郭線を描いて“中身”を塗っていくだけ(ポジティブ・ペインティング)だと絵が単調になってしまいがち。...
View Article逆光好きのルーツ《改訂・再掲》 - Love the Backlight -
これは、私自身の根底を形成する志向(嗜好?)のような気がするので、確認の意味もある。 私は真夏の真上からの強烈な光も好きだが、3時過ぎから夕方までの傾きかけた柔らかい斜めの光が好きだ。 逆光で髪の毛や木の葉が輝き影が長くなって、ドラマティックな情景があちこちに発見できる時間。 “光と影”を注視しているだけで、HAPPYになれる。 絵を描いていて良かったと思う理由の筆頭かもしれない。...
View Article“褒め殺し” 先生《改訂・再掲》- "Compliment-driven" teacher -
ある教室での会話 塾長 『今日帰る時に、どんな絵を持って帰りたいか(完成イメージ)想定してから描き始めてくださいね~。』 塾生 『え~ !? それ先生が決めるんじゃないんですか?』 塾長 『えっ !? 僕が? 決められないですよ~… これはあなたの絵じゃないですかぁ~。』 塾生 『そうなんですかぁ…。先生の言うとおりにすればいいんじゃないの?』 ・ ・ ・...
View Article個展のハガキ、デザインアップ! - My Solo Exhibition card -
一昨日、3回目のワクチン接種!初の副反応、今日やっと38℃からほぼ平熱に戻った。昨日は講習もフツウ通りやったが、午後からだんだん熱っぽくなって節々が痛くなってきて、夜には38度を超えてきたので早めに就寝した。今日は、まだ完全ではないものの画塾に来て個展の準備を続けている。...
View Article渋谷でワークショップ《空気の可視化Ⅰ》 - My Workshop in Shibuya Ⅰ -
第4金曜日は、月に一度、渋谷ファッション&アート専門学校の公開講座で午前・午後のダブルワークショップ 先月がまん防で休講となったため久しぶりの講座となった。 今日のテーマは“空気の可視化”。午前の部は、マンハッタンのフラットアイアンビルをモチーフに手順を追ってデモンストレーションワークショップを行った。 空気の可視化についての配布プリント ーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
View Article渋谷でワークショップ《空気の可視化Ⅱ》 - My Workshop in Shibuya Ⅱ -
第4金曜日は、月に一度、渋谷ファッション&アート専門学校の公開講座で午前・午後のダブルワークショップ 今日のテーマは“空気の可視化”。 午後の部は、東京駅舎をモチーフに手順を追ってデモンストレーションワークショップを行った。 空気の可視化についての配布プリント 《Step by Step》 建築物の下描きはパース(線遠近)を確認するのに多少時間をかける。と言っても10分程度。...
View Article変わり絵の具 お試し中!- Trying out special pigments! -
以前から、グラニュレーション効果について何度も書いてきたし、実際に絵の中でもその効果を活用してきた。 【関連記事】“グラニュレーション効果”“知らなきゃ損かも” 今回、シュミンケ社とダニエルスミス社の“変わり絵の具”(私の勝手な命名)を手に入れたので、その効果を確認して制作に役立てたいといろいろ試してみている。 今回手に入れた絵の具はこの18色。上段左から (シュミンケ・ホラダム)...
View Article影響された写真家 たち《改訂・再掲》- Influenced Photographers -
PARCO宣伝部で広告の仕事を21年間やっていたので、トップクラスの写真家との出会いも沢山あった。 当時直接感じた彼らの素晴らしい映像に対する憧れと尊敬の気持ちは、水彩画を描く身となった今、たいへん大きな財産になている気がする。 実際に会って仕事をした写真家、仕事の一環で知った情報としての写真家… たくさんの“写真家の目”を体感したことによって私のものの見方も変わっていったのかもしれない。...
View Articleバックの明暗について《改訂・再掲》 - Value of Back ground -
あなたは、背景を描く時、光の当たる方を明るくする? 暗くする? 例えば、同じモチーフで背景(バック)を変えて観てみよう。すぐ後ろに壁やカーテンなど、光を反射する“モノ”がある場合は、光源の方が明るくなる。 でも、すぐ後ろに何もない場合は、光源の方が明るいわけではない。(※テーブルは光源に近い方が明るいが。) 場合によっては光が当たっている方の背景が暗く見えたりする。塾長の一言...
View Articleデモンストレーションデー
毎週水曜日午後はデモンストレーションデー。 今日は、手順、バルール、影の色を工夫して、パリの裏通りに差し込む木漏れ日を描いてみよう。 Google ストリートビューで見るとこんな所。 私が現地で撮った写真。 《Step by Step》 鉛筆下描きは、構図とパースの確認。 ファーストウォッシュでそれぞれの下地となる色を流し込み… 暗部細部を描いて完成。"The First...
View Articleスケッチデー《梅林》- Sketch Day《Prunus mume》-
横浜画塾、総合コースの第一木曜日は屋外スケッチデー。 今日は、横浜画塾最寄り駅から2駅目、北山田駅徒歩5分の山田富士公園の梅林を描きに出かけた。 朝の内は曇りがちだった空模様も、描き始めた途端に青空が広がり絶好のスケッチ日和となった。 山田富士公園は桜で有名で昨年描きに来たが、近くに住む生徒さんから「今、梅がきれいですよ」と聞き、急遽ここに決定! 丘の上の東屋から見降ろした風景。...
View Article“ポジティヴ” な “ネガティヴ”《改訂・再掲》- Positive "Negative" -
次回のNHK文化センター青山教室からのオンラインデモンストレーション講座のテーマは"陰影追跡画法”。予習も兼ねて、過去の記事を再掲しておこう。 ※今からでも受講申し込みは可能です。 ご興味のある方はこちら👇から NHK文化センター青山教室 透明水彩の特徴の一つに、「透明なので、一度暗くすると明るくできない」ということがある。...
View ArticleNHK文化センター青山教室 新講座受付開始! - New Class info. -
4月より、NHK文化センター青山教室で、新たに 2講座が始まります! ■リアル講座 ※受講者募集中!笠井一男 水彩技法デモンストレーション1回3時間のデモンストレーション中心の対面講座。横浜ランドマーク教室で開講していたワークショップの復活です!基本技法とその技法を使った作品制作プラス実技指導をします。 ● 講座概要4月 シーン別水彩風景 暖かい “桜のある風景”を描いてみよう6月...
View Article新緑の季節の前に《改訂・再掲》-Before the fresh green season-
皆さんに、一つ質問。 光が当たると明るいから、薄く塗る(水が多い)? 陰になると暗いから、濃く塗る(水が少ない)? 私は必ずしもそうは思わない。 特に明るいところは、全く逆の場合が多いと思う。 晴れの日と、曇りの日を考えてみてほしい。 ご承知の通り、“晴れ”は太陽が雲にさえぎられることなく、地上に光が直接あたった状態。...
View Article色の層と鮮度《改訂・再掲》- Layer of color vs freshness -
私が考える透明水彩絵の具の “色の4要素” ●明度●彩度●色相 +●鮮度 ++++++++++++++++++++++++++++++++手をかけて 時間をかけて 鮮度下げ 透明水彩は描き過ぎるとドロドロになる危険性がある。 私は、できるだけ少ない筆数で最も効果的な結果を狙う "ルースペインティング"を私の水彩画の優先スキルと思っている。...
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